2010/04/02

2009年度模倣被害調査報告書について

特許庁「模倣被害調査報告書」の2009年度版が3月29日に公表されました(こちらで入手可)。まだ詳細には検討していませんが、取り急ぎの感想を述べたいと思います。

以前の投稿で2008年度版の内容をご紹介し、対策実施率の低さを指摘しましたが、今回はだいぶ改善され、50.7%が何らかの対策を行っているようです(前回は36.4%)。


被害を受けた企業における対策実施率も71.8%から80.9%に改善しました。対策に関わる者としては喜ばしい傾向です。


しかし、ちょっと気になったのが対策費用の額です。昨年度もそうでしたが、対策費用を支出している企業でも100万円に満たない企業がかなりの割合にのぼります。もちろん、100万円という額を軽視しているわけではありませんが、売上高500億円以上の企業の回答中、支出ゼロが17.2%、支出100万円未満が24.6%というのはちょっと企業規模に見合わないのではないでしょうか。


偽造品・模倣品対策はその効果が目に見えにくく予算が取りにくいという傾向はありますし、当該企業では本当に偽造品・模倣品が問題になっていないのかもしれませんが、事が生じた場合の害悪の大きさに鑑みれば企業規模に応じた支出を厭うべきではないと思います。

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※なお、グラフはいずれも2009年度模倣被害調査報告書から引用しました。