2010/04/16

偽ブランド見抜く女性鑑定士

YouTubeで「偽ブランド見抜く女性鑑定士(10/3/31放送)」というタイトルの動画を見つけました。テレビ朝日が放送したもののようです。



この手の番組を見るといつも思うのは、こういう「鑑定士」の方々はどの程度の精度で真正品と偽造品を区別できるのだろうかということです。というのは、真正品と偽造品を区別するための情報(以下、便宜上「識別情報」ということにします。)は、通常、各ブランドにおいて重要な機密事項として扱われており、部外者がその全体像を知ることはかなり難しいはずだからです。

もちろん、「鑑定士」の方々は、独自の方法によって識別情報を収集し、鑑定の精度を高めるべく努力されているものと想像します。しかしながら、偽造品業者もなるべく真正品に似たものを作ろうとしており、新たなパターンの偽造品が次々と発生します。また、ブランド側も様々な事情から商品の仕様変更を行う場合があります。したがって、鑑定士の方々が得た識別情報も、仮に取得時点では正確だったとしても鑑定の時点では使えないという場合が出てきかねません。例えば、上記の動画の中にファスナーの形状の違いで偽造品か否かを判断するという事例が出てきました。しかし、このファスナーの部分を修正した偽造品が発生しても、なお識別は可能なのでしょうか。また逆に、ブランド側がファスナーの部分の仕様を変更して別の形状にしてしまった場合はどうでしょうか。具体的に考えてみると「鑑定」作業が簡単なものでないことがお分かり頂けると思います。

もっとも、上記の動画に出てきた業者においては、ファスナーの形状だけに頼ってそのバッグの真贋を判定しているわけではないでしょう。その他に数々のポイントをチェックして、それらを全てクリアした商品だけを真正品と判断しているのだろうと思います。そして、そのような態度で真贋を判断する限り、偽造品を掴まされる可能性はだいぶ減らすことができるだろうとは思います。

ただ、一般消費者に理解して頂きたいのは、上記のとおり、正確な識別情報をタイムリーに得ることが難しい以上、例え良心的な「鑑定士」にとっても真贋判定は簡単な作業ではなく、その鑑定結果が絶対とまでは言い切れないことです。正規ルート(ブランド直営店や正規代理店等)以外でブランド品を購入する以上、偽造品を掴まされるリスクを完全に払拭するのは困難ではないかと思います。もちろん購入先の選択次第でリスクを相当減らすことはできると思いますが・・・。

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