2010/07/23

著作権侵害を防ぐべきは誰なのか

以前の投稿で、YouTubeへの違法投稿で中学生が逮捕されたという記事について触れましたが、その少年が保護観察処分になったそうです。

家裁、中3少年を保護観察処分 ユーチューブに違法投稿」 2010/07/22 共同通信

行為の悪質性や社会への影響を考えれば一定の処分は必要でしょうが、他に目立った非行事実もないとのことですので、保護観察処分は妥当なところなのだろうと思います。著作権法違反での中学生の逮捕というセンセーショナルな事件だっただけに、好奇の目にさらされることも今後少なくないでしょうが、負けることなく立派に更生してほしいものです。

ところで、この事件で逮捕という手段がとられたことにつき行き過ぎだったのではないかという意見も一部にはあるようです。

『漫画を無断公開』14歳逮捕に賛否…やむなし、一時保護でも」 2010年6月17日 読売新聞

確かに逮捕がもたらすその後の成育への悪影響の危険を考慮したとき、少年に対して逮捕の手段を選択するには慎重であることが必要でしょう。しかしながら、事案の重大性によっては毅然として強い手段をとるべき場合もあるはずです。今回の事案で逮捕が妥当だったか否かについては詳細な事実関係が不明なので断言しかねますが、少なくとも「中学生」による「著作権法違反」という事実のみをもって逮捕を避けるべきであるとは思いません。仮にそのような事実のみで一律に逮捕を避けるべきというのであれば、著作権法違反という犯罪をあまりに軽く捉えるものではないかと考えます。

もちろん、逮捕・立件するだけが子供たちの犯罪を抑止する手段ではないでしょう。そもそも子供たちが違法行為を行わないように、知的財産権の侵害が重大な犯罪になり得ることをきちんと教えることが必要でしょうし、子供でも手軽に著作物の複製・公開ができてしまうインターネットサービスの現状についても改善を検討すべきなのかもしれません。下記のとおり、今日も中高生の著作権法違反が報道されています。一朝一夕に解決できるものではないでしょうが、いずれにせよ我々大人が何とかしていかなければならない問題だと思います。

著作権法違反:ネットで人気曲違法配信 容疑で中、高生を書類送検--県警 /香川」 2010年7月22日 毎日新聞

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